ABOUT

MAKINO Botanical Art Project  とは

2022年4月24日。
この日は、植物分類学の世界的権威・牧野富太郎博士の生誕160年の節目の日となり、博士の出身地の高知県内外で広く話題となりました。
牧野富太郎博士は、その生涯で40万枚にもおよぶ植物標本を残しており、学術的価値のみならず、標本そのものの芸術的ともいえる美しさも多くの人を魅了しています。

幼少の頃から植物を愛し、牧野博士を敬愛していた写真家・菅原一剛は、2021年秋、高知県立牧野植物園で植物標本の実物を目の当たりにし、まるでまだ生きているかのような生命感に感銘を受け、複写ではなく肖像写真として撮影しました。そのうちの一つ「センダイヨシノ」の写真は、牧野博士の記念すべき生誕160年の誕生日である2022年4月24日発行の高知新聞の朝刊を、記事全体をくるむラッピングという形で飾り、高知県民16万世帯の朝をピンク色に彩りました。

折しも世界では戦争が繰り広げられており、新聞が暗いニュースを届けるものになっていた中、博士の誕生日の朝は少しでも明るく、博士が願った平和のメッセージを届けたい、そんな思いで実現したこのアクションは、広く話題になりました。

改めて牧野博士の植物標本が持つ魅力と人の心を動かす力を再認識するとともに、平和を願う人々へさらに博士のメッセージを広く届けるため、菅原一剛を発起人として、「MAKINO Botanical Art Project」を立ち上げました。

このプロジェクトでは、菅原の標本写真作品を通して、牧野博士が残した標本や植物そのものの美しさや生き様を伝え、世界の平和や自然環境、植物への関心が世界的に高まりを見せる中、博士が晩年まで抱きつづけていたという、平和を願う心を広く伝える活動を展開していきます。



このプロジェクトによせて

牧野富太郎博士の標本には、他の植物学者のものとは異なる美しさと生命感があり、美意識すら感じます。
標本は現在、植物学という学問のための貴重な資料として大切に保管されていますが、
ぼくは博士の標本ひとつひとつの美しさを、肖像写真を撮るかのような眼差しでもう一度光を当て蘇らせたいと願いました。
それを、今回ご協力いただいた藤川研究員、竹内一氏(高知新聞)は、新しいボタニカルアートと称してくれました。

その写真は、博士の生誕160歳の誕生日に高知新聞をピンク色に染め、博士の平和に対するメッセージとともに高知の16万世帯に届けられました。
この企画が実現したとき、この活動はこれで終わらせず、続けていくべきだと確信しました。

残念ながら、いまだに戦争は続いています。
コロナ禍も収束はしていない中、誰もが平和の大切さ、日常の大切さを強く感じているはず。

植物に感謝しなさい。
植物がなければ人間は生きられません。
植物を愛すれば、
世界中から争いがなくなるでしょう。

牧野富太郎

牧野博士は、植物を見つめながら、人々や世界の平和を願っていました。
ピンク色の新聞に載せた博士の言葉を、ぼくの標本写真とともに、広く伝えていくこと。
それは、ぼくにとって新しい試みであり、ぼくたちなりのささやかな平和運動です。
この活動が人々の心に何かを残せることを願って続けて行きます。

菅原一剛

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